Newbe(ニュービー)が注⽬する起業家やクリエイターをゲストに迎えたインタビューコンテンツ

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PROFILE髙⽊ 鎮廣(たかぎ・のぶひろ)
第⼆弾は、1930年に奈良で創業したインナーメーカーである株式会社タカギの専務取締役として、⼀度は傾いた⽼舗メーカーの⽴て直しに尽⼒し、より良い社会のために⽇々奮闘する髙⽊鎮廣さんが登場。強い好奇⼼や興味を原動⼒に新たな分野にどんどん挑戦してゆく彼のこれまでの軌跡や未来を語るコトバから、その瞳に映る世界を覗いてみよう。

Episode.02

後半パートでは20の質問と題して、⼈⽣観からトイレ事情、⽣理についてまで普段なかなか聞くことのできない髙木さんの哲学を紐解きます。

ストレスリリースのコツを教えてください

ストレスはほとんど感じないんです。

会社の産業医が実施するネットのストレス診断でも低い結果が出て、管理職でおかしいんじゃないかって笑われるほど。もちろんイラッとすることはありますが、引きずらないですね。パンっと熱しやすく冷めやすいので「瞬間沸騰湯沸かし器」と言われることもあります(笑)。

2030年のご⾃⾝の未来予想図を教えてください

今とは違った新しいことをやっていたいです。

それこそ子ども食堂の手伝いとか、そういった場に定期的に参加できるようになりたいですね。もちろん会社がしっかりしてることが大前提。僕と年齢が近い子たちを育てて、任せていけるようにしないといけませんね。

どんなおじいちゃんになりたいですか?

友達といつまでも無邪気でいたいです。

70歳になっても漫画やアニメも見たいですし、友達とよくわからないことで笑いあいたい。友達とか仲の良い人たちに囲まれた生活を送っていたいです。

忙しい毎⽇の中でご家族とはどのようにコミュニケーションを取っていらっしゃいます か?

ボディコミュニケーションが多めです。

娘たちともギュッと抱き合ったりとか、寝る前はほっぺにチューしたり、ハグして大好きだよと言葉にして伝えることがおやすみ前のルーティーン。そういった言葉じゃないところで定期的にコミュニケーションを取るようにしています。

⼦供や家族とどんな関係でいたいですか?

間違ったことはちゃんと正せる親でありたいですね。

⽣まれ変わったら何になりたいですか?

女性になりたいです。

うちの会社は女性のお悩みに寄り添いたいというのを標榜としていますけど、自分は男なので女性の悩みを身をもって感じることができません。当然ですが。生理痛など、女性特有のお悩みを知識としては得られますが、体感ができません。だからこそ自分で経験し、自分が欲しい!と思う商品開発をしてみたいなと思います。

座右の銘を教えてください

「猪突猛進」

僕自身が亥年というのも関係があるかもしれません。一度決めたら脇目もふらず突き進むところがあるので、たまに妻に「周りも考えて」って言われることもあります(笑)。

あなたにとってトイレはどんな空間ですか?

落ち着ける空間。

僕の生活の中で唯一独りっきりになれる場所だったりするので、そういう意味で落ち着ける空間ですかね。

トイレのこだわりはありますか?

静かで落ち着けること。

僕はいつもすごく突拍子もないことをトイレで考えてるんです。アニメとか漫画が好きなので、もしも自分がゴム人間だったらどんなことができるかなーとか。スラムダンクの桜木だったらどうしようかなーみたいな。ほんと意味わかんないでしょ?そんなことをトイレで1人でボーッと考えているので、他人の気配を感じると落ち着かないんです。

公共のトイレがこうだったいいなと思うことはありますか?

子供を安心して一人で行かせられる公衆トイレが増えて欲しいです。

衛生面でもそう。商業ビル内に設置されているトイレはきちんと清掃されていますが、公園にあるトイレとかはまだまだ汚いところも多いですよね。あと、暗い。変な人が隠れているかもしれないし、なかなか安心して娘を送り出すことはできないですね。

もしも明⽇⽣理がくるとしたら、どんな気持ちですか?

純粋に楽しみですね。

仕事柄、吸水ショーツの開発をしているので、一体どのくらい痛いのかなとか、自分はどれだけ経血が出るのかなとか経験してみたいです。でも、それが数十年にわたって続くとなると、付き合い方をしっかりと考えたいです。

職場・家族の間で、⽣理の情報共有をするなど、何か⼯夫していることはありますか?

すごいオープンです。

会社柄とても近いところに生理があるので。妻とも始まったとか、2日目だからしんどいとか全然話しますし、それは従業員の方とも。マネジメントするうえで、メンバーの体調をきちんと知っておく方が良いので、メンバーにそれぞれの生理の辛さとか状況を折を見て聞くようにしています。会議が始まるちょっと前とか、2人で座った時とかに「そういえばさ、○○さんの生理ってどうなの?」みたいな。結構多いの?とかしんどいの?とか聞いたりとかして。

若い頃と今で⽣理への考え⽅に変化はありますか?

タカギに入るまでは知識が無でした。

もちろん、生理って言葉は知っているし、月に1回くるんだな、二日目が多いんだなくらいまでは知っていたんですけど、対処法であったりとか、女性ホルモンの動きによる体調の変化などは全く知りませんでした。学生時代の僕は、「何で女子はこんなに楽しいプールに入らないんだろう?」とか普通に聞いてましたしね。女子も苦笑いしていることに気がつかなくて、今思うと最悪ですよね。ただただ知識がなくて、もちろん悪意があったわけでもなく、ただ単に楽しいプールをこの子はなんで休んでいるんだろうって素朴な疑問だったんですけど。今年もさせてもらったのですが、小学校高学年の男子生徒にも生理教育の講義をし始めていますので、男子が生理の知識をもって、みんなが心地よく生活できる環境へ、ちょっとずつ変えていきたいなって。僕と同じような男性を生まないようにしていきたいです。

⽣理⽤品を買いにいったことはありますか?

あります。

⽣理⽤品などのデザインなど⾒た⽬で思うことってありますか?

もう少しクールなパッケージにできないのかなとは思います。

もともと恥ずかしいとは思わないタイプなのですが、生理用品のパッケージは可愛らしいものが多いですよね。ピンクが多かったり。男性が買いに行った時に薄いピンクのパッケージだとちょっと恥ずかしいような気がします。

⽣理⽤品やプロダクトがここ数年で⾮常に種類も増え進歩を遂げています。そういった 動きをどうみていますか?

すごく良い動きだなと思っています。

生理用品だけでなく、女性向けのプレジャーグッズなども百貨店で置かれるようになりました。開けた場所に置かれることで男性も女性特有の悩みを知ることができますし、みんなが女性の体の変化っていうものに対して理解できるきっかけになっているのかなと思います。

⽣理休暇についてどう思われますか?(実施できているか・制度はあるか)

特別な休暇制度は作っていませんが、普段からフレックス制を導入しているので、体調に合わせて出勤時間変えても良いよとか、お子さんの都合とかご家族の介護の都合とかに合わせてやって良いよという風にはしています。

学校での性教育について思うことはありますか?

あんまり偉そうなことは言えませんが、学校の先生、特に男性教師の方々にもっと理解して欲しいと思います。

アスリートの女性の方のお話を聞くと、男性のコーチや監督の中には、生理が来るのは頑張ってない証拠だとかそんな訳わからない精神論をかざす人が今もまだいるといいます。生理来るのが女性として当たり前の循環であって、生理が来なくなるまで練習を頑張ることがのが正義みたいなのは、アホか!って話なんですけど。実際に女性のホルモンのバランスに合わせて練習メニューを変えたら、女性アスリートの方の結果が良くなったという研究結果もあるそうです。そういう科学的なことを考えて、女性と男性はどっちがどっちではなく、違う体なので、それぞれに合わせた練習メニューとかを考えていかないといけないと思いますね。

ご⾃⾝が⼦供の頃にこういったことを教えてもらいたかったと思うようなことがあれば 教えてください

性教育全般的に教えられて来なかったなと実感しています。

世界では、ユネスコが中心となって作成した「国際セクシャリティ教育ガイダンス」などを基準に、ジェンダー平等や性の多様性を含む人権尊重を基盤とした性教育・性の学習を保障することは性の権利(セクシュアル・ライツ)であるとする国際的潮流の中で使われています。しかしながら、日本の一般教育ではほとんど遵守されていません。では、どこで日本人男性が性教育を受けるかというと、アダルトビデオなんですよね。アダルトビデオは完全にフィクションの世界であって男性優位の作り方をしてるものが多いので、多くの男の子が間違った知識を肥してしまう。そうことじゃなくて、きちんと女性にもイエス・ノー含めてコミュニケーションをとって性行為をしましょうとか、基本的なことを教えておかないと無茶苦茶になるなと思います。まずは、水着ゾーンであったりとか、そういうところからどんどん教えていかないと。

このインタビューを終えて、新たに感じたことなどはありますか?

話すことで、将来自分がどんなことしたかったのかなと改めて考えさせられた気がします。

普段ゆっくりと10年後、30年後、おじいちゃんとか含めて考える余裕がなかったなと思って。こうやって色々ゆっくりと質問されたことで、そういう自分の中の考えに気づかされました。

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Mikiko Ichitani
市⾕未希⼦(いちたに・みきこ)
1989年⽣まれ。美容専⾨学校卒業後、都内の美容室にて7年間勤務。2017年にWEBのファッションメディアの編集者へ と転向。前職の経験を活かし、美容特集の企画・編集にも携わるほか、クライアントへの提案や、制作案件の進⾏など 様々な業務を担当。2021年独⽴し、フリーランスとしてさまざまな形で編集に携わる。

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